オコゼの頭を焼いてみる。かなり大きなオコゼだったのでカマ付きのお頭をたれ焼きに。
たれを三度に分けて両面焼く。
オコゼは加熱すると柔らかめの白身だが、骨や頭は案外硬い。焼くときにあまり圧を掛けたくないので串は打ちたい。骨に目打ち(穴子、鰻を捌くときに頭に刺してあるやつ)で穴を開け金串を通す。
白焼きにして、七部、八部火が入った状態でたれをぬり始める。共に盛り込むのは尼鯛塩焼き。
オコゼも尼鯛も両方骨付き。
やはりその方が「味」は出る。
かの魯山人先生はとある料理について、
「身だけではどうも具合が悪い。そして味も芳しくない」
とのお話をされている。
自分は「魯山人」を尊敬しているが信者ではない。
時代の流れで感覚、感性は変化するものであって、普遍の真理でもないがとても参考になる。
ただ、「美味く造る」ことは忘れてはいけない。
最近は「骨無し」の魚の加工品も色々ある。
消費者としては「便利」なのだろうが、
結着材とかを使ってあるものもあるようなので気をつけてほしい。一応は国に認可されてるが、「結着肉」とか言われると気持ち悪いでしょ?それと原理はほぼ同じである。
「骨付きは子供がいやがる」
とか言うことも耳にするが時代的に仕方ないのかもしれない。ただ、「魚には骨がある」ことくらいは子供に教えてもらいたい。昔は有無を言わさず食わされてたと思うが。
骨付きは獣肉同様に「特別な旨味」がある。
箸でうまく食べられなかったら、
かぶりつく。
これに限る。カッコイイとか悪いとかの問題ではない。これが一番である。
「食べにくい」のはお店としては良くないことかもしれないが、「食べにくい」ほうが美味しいこともある。
「美味しい」>「食べにくい」骨付きでも良くないですか?
追伸:夏オコゼもいいが自分は冬、春が好きかな。
特に焼いたり、炊いたりするならね。
TEL:092-725-6870(完全予約制)
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