仕方がないので石と砂でも食べるかな。:福岡、西中洲の和食、日本料理 ゆるり


「さて、腹が減ったのでなんか食べるかな。」

「今日はお金が無いから石と砂でいいや。」

そんなわけあるかい!世界の奇人大集合か!

そんなもん食べてるんですか?頭、大丈夫ですか?アホですか?

というツッコミが聞こえてきそうですが、いや、食べてませんよ、自分は。

鮎とか山女などの川魚のお話です。川魚は雨が降って水量が増し、水流が強くなると流されないように砂や小石を食べて自重を増やすということをやります。誰に教わったわけでもなく自然にやる、DNAとは凄いですね。

昔、人吉の釣り好きなおっちゃんが言ってました。

「砂食ってるから明日は雨。」

当たったかどうかは忘れましたが、こういった昔ながらの知恵も嫌いではありません。当たる当たらない、科学的、非科学的とかはどうでもよく、単純に面白いと思います。

「天然」と「養殖」鮎の塩焼の見分け方ってわかる人いますか?

へそ(肛門ね)からお腹に向けて切れ目が入っているものは大体天然です。ちょっと切り目を入れてそこから砂や石を取り除きます。天候が良い日に獲れた鮎でも確認をします。小石は触ればわかる時もありますが、砂はわからないので美味しく食べてもらおうと思えば必ず確認するべきです。じゃりっとするとやっぱり残念じゃないですか。

先日、先々日と全国的に大雨でした。

天然鮎を食べたいとご要望をいただいたのですが、さすがにこの天候では手に入る算段がどうしても立たない事をご説明させていただき鮎に関してはご用意できないことを了承していただきました。さすがにこの天候では全国的に漁に出る事は不可能ですし、数日は鮎漁に関しては厳しい状況が続くと思われます。

被害に合われた方々に心からお見舞い申し上げます。被害が甚大でない事を切に祈っております。