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和食、日本料理の説明って難しい:福岡の和食、日本料理 ゆるり

和食や日本料理の説明って難しいですね。

和食、日本料理、どうやって作っているか・・・。

最近の事ですが、海外のお客様がみえられました。

お一人の方が日本語がとても堪能でしたので正直助かりました。

お料理の説明にお部屋にお伺いしたのですが、私の一言目は、

「私、日本語しかできませんがよろしいですか?」謎の強気です(苦笑)。

ここでちょっと考えたのですよ、

「どうやって作っているか」より「どういう目的で作っているか」。

和食や日本料理の「技術」より「気持ち」

私なら日本料理に関してなら「どうやって作っているか」は気持ちよくお話する事ができます。所謂、「技術」の話。料理そのものがどういう調理がされているかですから「手が掛かってる」とか「珍しい調理法」とかそう言ったお話です。

しかし、特に海外の方にお伝えするなら、そこでは無いと。

気持ち、と書きましたが文化や暦など、日本の方はこんな風に感じるんですよ、と言った料理の表面に出てこないバックグラウンドというか、日本人らしい感想を何とかお伝えできればと考えました。

料理に使われている食材は食材にあらず。

この時期の食材の場合、色々と皆さん想像すると思うのですよ。

例えば、新筍。

「あら、もう出てきたの?」「珍しい」・・・という感想が口を突いて出てきますが、頭の中ではおせちの事を想像したり、春の風景を思い描いたり。

菜の花やブリもそうですね。日本人なら多くの方がお正月の事や春の風景を想起すると思います。

ならば、筍や菜の花が日本人に取って「どういうモノ」で「どう捉えられているのか」を海外の方にお伝えするべきです。

お正月には欠かせないとか、春の本格的な旬の季節になると菜の花畑が綺麗だとか、筍ごはんが待ちどうしいとか。

例えば、矢柄を編んで市松模様にした場合、

四つ編みにしていること(技術)が大切なのではなく、

「市松模様」が日本のトラディショナルな模様である事、歌舞伎役者さんが愛用して人気を博したこと、など日本人には馴染みが深いものである事をお伝えするべきなのではないかと思います。

和食や日本料理の伝統やウンチクも大事。

料理ですから「美味しい」は勿論大事です。食材へのこだわりも作り手としては大事です。

しかし、「なぜ美味しいもの」「良い食材」に拘るのか?を考えると文化や伝統、といったバックグラウンドを表現するためのものだと考えています。

そういったものは日本の方、海外の方を問わず感じ取っていただきたいですし、お伝えできればと日々やっています。

流行も良いけどたまにはしっかりとした和食、日本料理はどうですか?ご予約して下さいね。  092-725-6870 ゆるりまで。

追伸:諸事情で「和食」という言葉を使っていますが、ゆるりは「日本料理屋」です。それも「会席料理」しかやっていません。

和食というほど料理の幅は広くありませんし、懐石(お茶事のお料理)もやっておりません。

ついでなので言いますが、「茶懐石」「懐石料理」はいつの間にかできた「造語」です。OO懐石なんてのも大体は造語。イメージがしやすい様にできた便利な言葉ですがちょっと曖昧なのであまり個人的には好きではありません。