「三月、弥生の献立 春の香りと・・・:福岡、西中洲の和食、日本料理 ゆるり」


たまに特注の献立を頼まれます。天然河豚のコース、あらのコースなどはよくありますが、ゆるりで何故か頼まれるのが「海老、蟹のコース」です。何度かブログにも登場していますが、今回は「海老、蟹」が無くて大変でした(笑)。どちらかと言えば今回は「車海老祭り」です。

弥生吉日 献立

先附   甘海老昆布〆と春野菜 和風ジェノベーゼ

お椀   洋風スープ仕立  新玉葱 車海老の鋳込

造里   旬魚5種盛り合わせ あしらえ一式

焼物   鱈場蟹と太アスパラの油焼

代鉢   ネーブル釜の海鮮グラタン 車海老、蛤、甘鯛、蛍いか、唐墨 菜の花

止肴   牛ステーキと赤海老のグリル 蚕豆、筍、房付きトマト

食事   桜海老ご飯 赤出汁 香の物

 

先附は以前レシピを紹介したものです。春野菜を上に盛り付けて賑やかな感じで盛り付けます。生の甘海老を存分に堪能できる一品です。

お椀代わりに「洋風スープ仕立」としていますが、今回は海老の殻、頭が沢山あるので炒めて香りを出してから酒、水で煮出して「海老出汁」をとります。グラタンで使う蛤も酒、水で開き身だけを取り出し残った「蛤出汁」も漉してとっておきます。新玉葱は中心をくり貫き、海老のすり身をたっぷりと詰めて軽く蒸します。「海老出汁」「蛤出汁」「かつおだし」を合わせ味をつけたもので先ほどの玉葱を2時間ほど蒸し煮込みにします。玉葱はトロッと海老は思ったよりもふっくらと仕上がります。

グラタンはネーブルをくり貫いて釜を作り、豆乳のベシャメルソースと共にオーブンで焼きます。春らしく蛍烏賊、蛤、などを具にあっさり味にまとめます。若いお客様でグラタンは毎回の定番です。手を変え、品を変え色々と造っています。

最後は桜海老のご飯を海老出汁で炊いています。酒、薄口、塩で薄味に仕立て、桜海老の風味を活かすように炊くとき半分、蒸らす時半分入れています。少しおこげが出来るくらいがベストです。しっかりおこげは海老の風味を損なうのでよろしくありません。

蟹の時期にはちょっと遅かったのは残念でしたが、喜んでいただけたので一安心でした。また次の「海老、蟹」ネタを考えたいと思います。

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