「大きい事は良い事か?:福岡、西中洲の和食、日本料理 ゆるり 」


先日市場ですごーくでかい天然鰻を見ました。1.4k位だったでしょうか、お値段15000円也。珍品と言えば珍品、希少価値アリと言えばアリ。

去年はでかーい甘鯛を見ました。サイズは忘れましたが、お値段10万円也。珍品と言えば珍品、希少価値アリと言えばアリ。

で、買ったのか?いや、買いません。もしもお金があっても買いません。買えないのではなく「買わない」です。すみません、少し見栄を張りました、甘鯛10万円は正直「買えません」でした。

ご立派さんではありますが、美味いかと言われればどうなんかと。

さすがに10万円の甘鯛は食べた事はありませんが、でかすぎる天然鰻は結構しんどいです。皮は固いし、骨もあたるし、「なんか違う」感がたっぷりです。やりようはあるのでしょうが、そこに力を入れるより程よい大きさの良品を探す、出会う事に力を入れたほうが良いと考えています。

鮪もたまに「何百kの鮪が水揚げされました」なんてニュースを見ますが、案外値段は付かないものです。額面だけみれば何百万円なので高く感じますがキロ単価にするとそうでもない。あまり大きな鮪は人気がないのです、脂のノリがイマイチだったり、筋が多くて固かったり、身の木目が粗かったり・・・。

最近ちょっと書きましたが鯛も2kくらいが人気で京都の料亭さんでは「明石の鯛、2k限定」でそれしか使わない店も在るくらいです。あまり大きなものは確かに大味ですし、小さすぎると物足りない、やはり程ほどでバランスが取れているものが良いですね。個人的にはこの時期ならもう少し小さくてもさっぱりしていて美味いと思います。

大きくて美味しいのは鰤と鮑くらいかなぁー・・・、なんて考えてしまいました。何でも大きいから良いわけではないですね。

何でもほどほどというか、「食べごろの大きさ」があると思いますし、サイズよりはバランスが大切。大きくても、小さくてもバランス次第で美味しくなるものです。

サイズだけでは無いですが、

珍しいから、希少品だから、食べてみたい。その衝動は自分にもありますが、

珍しいから、希少品だから美味いわけではない、というのが本当のところのようです。

追伸:

と言いつつ、「いつか10万円の甘鯛を食べてみたい」と思っています。体験した事が無いので食べてみてどうなのかはやはり知りたいです。その時は皆様にお付き合いいただきたいと思います。一人ではどうやっても食べ切れませんから。