「おせち 祝肴|福岡、西中洲の和食、日本料理 ゆるり」


あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

お正月のお料理というか、お節のネタばらしです。
煮汁が出やすい黒豆、いくら、酢の物の南蛮漬や砧巻は仕切のある箱にいれてはいますが、基本的には「吹き寄せ盛」というお料理を一つ一つ盛り込んでいく昔ながらの盛り込みです。手は掛かりますが綺麗に仕上げたいのでこの方法を取っています。

今回は「祝肴」のお重というか箱です。正直、箱にはお金を掛けていないです、申し訳ないです(笑)。

さて、内容です。盛り込みの関係で見えない物もありますが、少しづつ説明を。

壱の重 すっぽんの煮しめ、黒豆、いくら

お煮しめは筑後川産の天然物のすっぽんを使って炊いています。人参も一応、梅に剥いています。上には巻昆布をあしらって初春っぽく。マニアックな料理屋仕立てです。普通の煮しめでも良かったのですが、あえてこのチョイスです。

黒豆は珈琲シラッペ煮です。クラシックな蜜煮にするか迷いましたが栗も蜜煮なのでこっちを変化球に。上には祝粉(金粉です)を。ベタと言えばベタですね。

いくらは普通にお店で味付けしたもの。結構入れます。いくら、美味しいですから。

弐の重
白髪海老と針トリュフ柚子釜盛
蒸した伊勢海老を割いて白髪にし、針打ちしたトリュフと和えたものを柚子釜に。柚子釜は渋みと酸味を抜くためにボイルした後に4,5日水にさらしてから使っています。

あっさり味伊達巻
甘すぎるとあまり好きではないので、程々の甘さにして焼いています。元々は豆腐を使った料理ですが日持ちを考えると怖いのですり身、玉子で普通に作っています。

数の子土佐漬
他の店はは知りませんがうちは三度漬けです。キレが良いので。薄皮はさらしで綺麗に剥きましょう。

巻するめ柔煮
するめをぬるま湯に軽く浸し柔らかくなったら胴と足を分けて足を芯に巻いていきます。竹皮で巻いて型崩れしないように縛ってからゆっくり炊いていきます。圧力鍋はあまり好きではないので普通に鍋で炊いていきます。かなり古典な料理です。

自家製唐墨
言うに及ばずです。そのまんまですね。

カシューナッツ小女子田作り
カシューナッツ入れると美味しいので軽くロースとしてから入れています。結構病みつきになります。

熨斗梅酒粕博多
のし梅と言うお菓子と酒粕を合わせたこれも結構な古典です。酒粕は少量のバターを混ぜ、のし梅と同じ厚さに成形し重ねていきます。適当にやると綺麗にできないので厚みを揃えるのはマストです。

黄富貴杏
以前は「金柑温州煮」を入れていましたが今回は干し杏子(ま、アプリコットですが)を蜜で炊いた後に砂糖をまぶし風干しして粉吹きにしています。

赤睦化粧焼
程よいサイズの鯛が無かったので程よいサイズの赤むつを塩焼きに。ま、無くても良かったかな。

自家製スモークサーモン二見巻
自家製の冷燻機を使ってスモークサーモンを作り、若布で巻いて、すり身で巻いて作ります。酢で締めても良かったのですが、何かとお節は酢の物まみれになりがちですので蒸してから八方出汁に漬けています。サーモンに火が入らないようにしたかったのでかなり頭を使いました(笑)。

白子豆腐
鱈白子を低温調理して西京味噌と合わせて裏漉しします。白子を炊いた出汁でのばして寄せ物とします。白子をそのまま入れたいのですが、日持ち、盛り付けの美しさ、食べやすさを考えるとこれがベストかと考えています。

鰊昆布巻
一口サイズで今回は作りました。「ニシン」は身欠きニシンを戻して炊いて昆布で巻きます。大きく作って切り分ける方法にするか迷いましたが、ほぼノリで小巻にしてしまいました。

手毬麩、こごみ
手毬麩は既製品を炊いただけです。彩がほしかったので。作れないこともないですがあえて作るものでもないので素材だけ仕入れた感じです。暖冬で春野菜の類があまりなかったので芽萱草という野菜の代わりにこごみを入れています。

何品あるかは数えていませんがまあまあな数です。
次回は次のお重の説明を。

追伸:今回の内容は自分のための「備忘録」的な意味合いが強いです。相変わらずの長文、乱筆で失礼いたしました。

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西中洲の和食「ゆるり」
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